中学生になると、親としてはどうしても、
「勉強しなさい」
と言いたくなります。
でも、言われたからといって急にやる気が出るわけではありません。
わが家では、勉強そのものをやらせようとするより、
「なぜ勉強するのか」を本人と一緒に探した方がいいのではないか
と考えました。
そこで始めたのが、将来の仕事について親子で話すことでした。
「将来、何になりたい?」では答えが出なかった
最初は普通に、
「将来、何になりたい?」
と聞いていました。
返ってくる答えは、
「別にない」でした。
でも、考えてみれば当然かもしれません。
中学生が知っている仕事なんて、世の中にある職業のほんの一部です。
知らないものの中から、
「将来やりたい仕事を決めなさい」
と言われても難しいでしょう。
そこで、質問の方向を変えてみました。
やりたい仕事ではなく「絶対にやりたくない仕事」を聞いた
やりたい仕事が分からないなら、
「逆に、絶対にやりたくない仕事は?」
と聞いてみました。
すると、こちらには答えが返ってきました。
「飛び込み営業みたいな仕事は嫌だ」
なるほど。
では、人と話す仕事が全部嫌なのか。
外回りが嫌なのか。
物を売る仕事が嫌なのか。
そこから少しずつ、
「これは嫌」「これは別に嫌ではない」
と条件を整理していきました。
夢をいきなり見つけるのではなく、まずは消去法です。
この方が、中学生には考えやすいように感じました。
好きなものと仕事を結びつけてみた
次に、
「何をしているときが好き?」
「どんなものに興味がある?」
と話していきました。
そこで出てきたのが文房具でした。
本人は昔から文房具が好きです。
それなら、
「文房具を作っている会社には、どんな仕事があるんだろう?」
と一緒に考えてみました。
営業だけではありません。
商品企画、開発、設計、デザインなど、いろいろな仕事があります。
話していくうちに、
「文房具メーカーで商品の開発をするのは面白そう」
というところまでたどり着きました。
もちろん、中学生の段階で将来の職業を決める必要はありません。
高校生になれば変わるかもしれませんし、大学で別のものに興味を持つかもしれません。
それでいいと思っています。
大切だったのは、
今の勉強と、
将来の選択肢が少しつながったこと
でした。
「勉強しないと困る」ではなく「選べるようにしておこう」
将来について話すようになってから、わが家では勉強についての伝え方も少し変わりました。
「勉強しないと困るよ」
ではなく、
「将来やりたいことが見つかったときに、選べない状態にはしない方がいいんじゃない?」
という話をするようになりました。
もし文房具メーカーで開発をしたいなら、どんな高校や大学があるのか。
理系なのか。
どんな勉強が必要なのか。
今すぐ全部決める必要はありません。
ただ、
選択肢を残しておくために勉強する。
そう考えると、「なぜ今勉強するのか」が少し具体的になります。
親が夢を決める必要はない
この記事で伝えたいのは、
「子どもの将来の仕事を親が決めましょう」
という話ではありません。
むしろ逆です。
子どもがまだ知らない世界について、
「こんな仕事もあるらしいよ」
「これはどう?」
「それは嫌?」
と、一緒に探していく。
親にできるのって、そのくらいですよね。
「夢を持ちなさい」と言われても、夢は簡単には見つかりません。
でも、
嫌なものを一つずつ消して、
好きなものを一つずつ拾っていく。
それなら、中学生でも将来について考えやすくなります。
将来の話をするようになってから、少なくとも「なぜ勉強するのか」は本人なりに考えるようになったように感じます。
勉強する意味を、本人なりに見つけていく
受験勉強は長く続きます。
その間ずっと、
「勉強しなさい」
と言われ続けるのは、本人もしんどいはず。
「将来こんなことをしてみたい。そのために今は少し勉強しておこう」
将来やりたいことがまだ決まっていない中学生なら、まず「なぜ勉強するのか」を親子で考えてみると、モチベーションにつながるかもしれません。
まずは親子で、
「どんな仕事なら面白そう?」
そんなところから、
会話をしてみてもいいと思います。



